バレエで膝に痛みがあるときは、まず練習を中止または軽くし、痛みが出る動きを続けないことが基本です。急な腫れや強い痛み、体重をかけられない症状がある場合は、早めに整形外科を受診してください。
膝が痛いときに最初にする対処
痛みが出た直後は、膝に負担をかける動作を避けて安静にします。ただし、痛みを我慢して完全に動かさない状態を長く続けるのではなく、痛みが落ち着く範囲で日常動作を行います。
- ジャンプ、深いプリエ、グラン・プリエ、走る動作を中止する
- 痛みが出るターンアウトや片脚立ちを行わない
- 急に痛みや腫れが出た場合は、タオル越しに氷や保冷剤で冷やす
- 冷却は1回15〜20分程度を目安にし、皮膚に直接当てない
- 腫れがある場合は、横になって脚を少し高くする
冷やすことで痛みが一時的に軽くなることはありますが、原因そのものが治ったとは限りません。冷やして痛みが減っても、すぐに通常のレッスンへ戻らないようにします。
バレエで膝が痛いときに避けたいこと
痛みを我慢したまま、プリエやジャンプを繰り返すことは避けてください。痛みをかばうことで、反対側の脚や足首、股関節、腰に負担が移ることがあります。
- 痛みを感じながらストレッチを続ける
- 膝を内側に入れたままプリエを行う
- 足先だけを無理に外へ向けてターンアウトする
- 痛み止めで症状を隠してレッスンを続ける
- 膝を強く押したり、自己流で矯正したりする
特に、ターンアウトは股関節から行う必要があります。股関節の可動域を超えて足先だけを外へ向けると、膝がねじれた状態になり、負担が増える可能性があります。
痛みが続く場合は整形外科を受診する
膝の痛みが数日休んでも改善しない、レッスンのたびに繰り返す、日常生活でも痛む場合は、整形外科で原因を確認してください。スポーツやダンスによるけがを診療している医療機関であれば、練習内容も伝えると判断材料になります。
膝の痛みは、使いすぎ、着地やプリエの動作、筋力や柔軟性の偏り、膝のお皿周辺の負担、腱や靱帯の損傷など、複数の原因で起こります。症状だけで原因を特定することはできないため、自己判断でストレッチや筋力トレーニングを始めないことが大切です。
早めの受診が必要な症状
次の症状がある場合は、練習を中止し、できるだけ早く整形外科を受診してください。
- 膝が大きく腫れた
- 転倒や着地の直後に強い痛みが出た
- 体重をかけて歩けない
- 膝が伸びない、または曲げられない
- 膝が外れそう、ぐらつく
- 膝がロックされたように動かない
- 赤みや熱感があり、発熱もある
ふくらはぎの腫れや強い痛み、息苦しさなどがある場合は、膝以外の病気の可能性もあるため、通常のレッスン対策として様子を見ないでください。
痛みが落ち着いた後にレッスンへ戻る目安
痛みがなくなった直後に、いきなり元の練習量へ戻すのではなく、動作を一つずつ確認します。歩行、軽い曲げ伸ばし、浅いプリエの順に、痛みや腫れが出ないかを確かめます。
- 日常生活で歩いても痛みや腫れが出ないことを確認する
- 膝をゆっくり曲げ伸ばしし、動かせる範囲を確認する
- 浅いプリエを少ない回数で行う
- 問題がなければ、バーを使った基礎練習から再開する
- ジャンプや深いプリエは最後に戻し、練習量を段階的に増やす
練習中だけでなく、練習後や翌日に痛みや腫れが出ないかも確認します。翌日に症状が悪化した場合は、負荷を戻し、無理に練習を続けないでください。
再発を防ぐために見直すポイント
痛みが治まった後は、膝だけでなく、足首・股関節・体幹の使い方も見直します。膝が内側へ入っていないか、着地で膝を急に伸ばしていないか、足先だけでターンアウトしていないかを、教師や医療専門職に確認してもらうと判断しやすくなります。
- 痛みのない範囲でウォームアップを行う
- 急にレッスン回数やジャンプの量を増やさない
- 疲労が強い日は、深いプリエやジャンプを減らす
- シューズの状態やサイズが合っているか確認する
- 痛みが出た動作、時間、腫れの有無を記録する
膝の痛みがあるときの対処は、練習を中止または軽くし、急な症状には冷却や挙上を行い、続く場合は整形外科で原因を確認することです。強い腫れ、歩けない、膝が動かないといった症状がある場合は、レッスンへ戻る前に受診してください。







